書評『一流の脳』|なぜ一流の人は目標を達成できるのか?

ダイエットをすると決めたのに、ついケーキを食べてしまう。
英語を勉強しようと決意したのに、三日坊主で終わってしまう。

こうした経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。

一方で、世の中には高い目標を掲げ、それを着実に達成していく人がいます。
スポーツ選手、アーティスト、経営者など、いわゆる「一流」と呼ばれる人たちです。

彼らと私たちの違いは何でしょうか。

忍耐力でしょうか。
それとも才能でしょうか。

もちろんそれらの要素もありますが、本書はもっと根本的な理由を示しています。

それは 「脳の使い方」 です。

今回紹介するのは、医師として1万人以上の脳を研究してきた著者による
『一流の脳』 という一冊です。

一流と呼ばれる人の脳には、ある共通点があります。

それは 脳細胞同士のつながりが非常に強い ということです。

脳の特徴を理解し、意識的に脳を鍛えることで、誰でも「一流の脳」に近づくことができます。

この記事では本書の内容をもとに

  • 一流の人の脳の特徴
  • 脳を鍛える「8つの脳番地」
  • 一流の人の目標設定とモチベーション管理

について解説します。


一流の人の脳の特徴

人間の脳は 約1000億個の神経細胞 で構成されています。

そして脳細胞同士のつながりが密集している場所を
本書では 「脳番地」 と呼んでいます。

脳番地は主に次の 8つ に分類されます。

  • 思考系
  • 運動系
  • 視覚系
  • 聴覚系
  • 感情系
  • 理解系
  • 伝達系
  • 記憶系

一流の人の脳は、これらの脳番地がバランスよく発達し、
さらに 脳番地同士の連携が強い という特徴があります。

一方、経験の浅い人は、記憶など特定の脳領域だけに頼りがちです。

つまり脳の成長とは

  • 各脳番地を鍛えること
  • 脳番地同士のつながりを強くすること

この2つによって起こるのです。


脳は何歳からでも成長する

一般的に脳細胞は20〜30代をピークに減少すると言われています。

しかし、脳の能力は年齢だけで決まるわけではありません。

なぜなら脳は 非常に順応性の高い器官 だからです。

例えば

  • 就職
  • 転職
  • 引っ越し

など、環境が変わったとき最初は戸惑います。

しかし、数ヶ月もすると、すっかり慣れていることが多いでしょう。

これは 脳が新しい環境に適応した証拠 です。

つまり、脳は新しい経験を通じて成長する器官なのです。


一流の脳をつくる「8つの脳番地」

本書では、それぞれの脳番地を鍛える方法も紹介されています。

ここでは特に実践しやすいトレーニングを紹介します。


思考系脳番地(アイデア・意思決定)

思考系が発達している人は

  • 考えること
  • アイデアを生み出すこと

が得意です。

経営者などに多いタイプです。

トレーニング方法

・1日の終わりに「今日よかったこと」を書く


聴覚系脳番地(聞く力)

聴覚系が発達している人は

  • 耳からの情報理解
  • 言語化

が得意です。

トレーニング方法

・ラジオやオーディオブックを聞く


視覚系脳番地(観察力)

視覚情報から物事を理解する能力です。

  • 表情
  • しぐさ
  • 空気感

など非言語情報を読み取る力につながります。

トレーニング方法

・見たものを言葉で説明する


理解系脳番地(整理・分析)

情報を

  • 整理
  • 分類
  • 推測

する能力です。

トレーニング方法

・デスク周りを整理整頓する


運動系脳番地(身体能力)

身体を動かす能力だけでなく

  • マルチタスク能力
  • 集中力

にも関係しています。

トレーニング方法

・1日5kmを目安に歩く


伝達系脳番地(伝える力)

アナウンサーなどに多い能力です。

  • 聞く力
  • 伝える力

が重要になります。

トレーニング方法

・聞いた内容をそのまま声に出して説明する


感情系脳番地(感情コントロール)

  • 感情の生成
  • 感情のコントロール

に関わる脳領域です。

トレーニング方法

・好きなものを1週間断つ


記憶系脳番地(経験の蓄積)

過去の経験を活かす力です。

トレーニング方法

・睡眠時間を固定する
・1日の振り返りをする


なぜ一流の人は目標を達成できるのか

本書を読んで感じたのは、

一流の人は 目標設定とモチベーション管理が上手い
ということです。


①目標を言語化する

一流の人は目標を 紙に書きます。

イメージ(右脳)と言語化(左脳)の両方を使うことで
脳に強くインプットされるからです。

例えば
大谷翔平選手は マンダラチャート を使い、
目標を細かく言語化していました。


②目的まで明確にする

目標は目的までセットで考えることが重要です。

× 5kg痩せる
〇 あのブランドの服を着るために5kg痩せる


③期限を設定する

期限を設定すると、脳は集中して働きます。

× 本の感想を書く
〇 3日以内に本の感想を書く


一流の人のモチベーション管理

一流の人は、モチベーションの保ち方も上手です。


成長を楽しむ

努力は必ずしも結果に結びつくとは限りません。

しかし

努力は必ず成長をもたらします。

できるようになったことを記録することで
モチベーションを維持しています。


目標を小さく分解する

大きな目標は

  • 何から始めていいかわからない
  • 行動できない

という問題が起きます。

そのため

小さな目標に分解すること

が重要になります。


ポジティブな言葉に変換する

ネガティブな感情が出たときは
言葉を変えるだけでも脳の反応が変わります。

もうダメだ → まだできることがある
つらい → 脳が成長している証拠


感想|脳は何歳からでも変えられる

本書を読んで最も印象に残ったのは

脳は何歳からでも成長する

というメッセージです。

年齢を言い訳にして諦めるのではなく、
新しいことに挑戦することで脳は変わっていきます。

個人的には、
「目標を達成すること」よりも

挑戦し続ける姿勢

の方が大切だと感じました。

私たちは

  • 仕事
  • 家事
  • 育児

など、やるべきことがたくさんあります。

時間やエネルギーは限られています。

だからこそ

  • 向いていないことは潔く諦める
  • 次の挑戦にエネルギーを使う

という判断も重要です。

大切なのは

自分の資源をどこに集中するかを見極めること。

行動し、経験から学び、メタ認知力を高めていく。

その過程こそが、
私たちの脳を成長させてくれるのだと思います。

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